シェルとはUnixやLinuxをCUIで対話的に操作できるプログラムです。ユーザがログインすると、まずシェルが実行されます。シェルにはいくつかの種類があり、それぞれの特徴と使い方をご紹介します。

コマンド

Unix/Linuxシェルには次に示す組み込みコマンドがあります。

Unixシェルのコマンド
コマンド 説明 sh bash csh
alias コマンドの別名を定義する。 NG OK OK
case 条件によって実行する処理を分岐する。 OK OK NG
for 処理を繰り返し実行する。 OK OK NG
foreach 処理を繰り返し実行する。 NG NG OK
goto 処理位置を移動する。 NG NG OK
history コマンドの履歴を表示する。 NG OK OK
if 条件によって実行する処理を分岐する。 OK OK OK
set シェル変数を表示又は設定する。 OK OK OK
switch 条件によって実行する処理を分岐する。 NG NG OK
unalias aliasコマンドで定義したコマンドの別名を削除する。 NG OK OK
until 処理を繰り返し実行する。 OK OK NG
while 処理を繰り返し実行する。 OK OK OK

組み込みコマンド

bash

bashの組み込みコマンド
コマンド 説明
bg 停止中のジョブをバックグラウンドで実行する。
bind キーバインドを設定する。
builtin シェル組み込みコマンドを実行する。
cd 現在の作業ディレクトリを変更する。
command 外部コマンドを実行する。
compgen 補完候補を作成する。
complete 入力補完を設定する。
continue 次の繰り返しに飛ぶ
declare 変数を定義する。
dirs ディレクトリスタックを表示する。
disown ジョブをデーモン化する。
echo 文字列を表示する。
enable 組み込みコマンドの無効と有効を切り替える。
eval 文字列を評価してコマンドを実行する。
exec 現在のプロセスのままコマンドを実行する。現在のプロセス(シェル)は終了する。
exit シェルを終了する。
export 環境変数を設定する。
fc コマンドの履歴を編集したり実行する。
fg 停止中又はバックグラウンドジョブをフォアグラウンドで実行する。
help 組み込みコマンドのヘルプを表示する。
jobs 実行中のジョブを表示する。
kill プロセスを強制的に終了させる。
let 数値演算を行う。
local ローカル変数を定義する。
logout シェルからログアウトする。
popd ディレクトリスタックから取り出して現在のディレクトリを移動する。
printf 書式を指定して表示する。
pushd ディレクトリスタックにディレクトリを追加する。
pwd 現在のディレクトリを表示する。
read 標準入力から1行読み込む。
readonly 変数を読み込み専用にする。
return シェル関数を終了する。
shift コマンドラインオプションをシフトする。
shopt シェルのオプション動作を制御する変数の値をトグルさせる。
source 実行コマンドをファイルから読み込んで実行する。
suspend シェルの実行をサスペンドする。
test 条件式を評価する。
times プロセスの時間を表示する。
trap シグナルを送出する。
type コマンドがどのように解釈されるかを表示する。
typeset declareと同じ
ulimit リソースリミットを設定する。
umask ファイル新規作成時のパーミッションを設定する。
unset 変数を削除する。
wait プロセスをwaitする。