Eclipseは、Eclipse Foundationによりオープンソースで開発されている統合開発環境(Integrated Development Environment: IDE)である。

Eclipseとは

Eclipseは基本的な機能だけを提供するシンプルなIDEであるが、プラグインをインストールすることで、各種ツールの機能をEclipseから利用することが可能になる。Eclipseにいくつかのプラグインをあらかじめインストールした「Eclipseパッケージ」も用意されている。

Eclipseでプログラムを開発する場合、まず初めにプロジェクトを作る必要がある。プロジェクトとは、プログラムを構成するソースコードやライブラリ、設定などをまとめておくディレクトリ/フォルダである。開発するプログラムの内容に応じて、プロジェクトにはいくつかの種類がある。

Eclipseにはデバッグ機能が備わっている。デバッグ機能を使うことで、プログラムを実行しながら、指定したソースコードの行でプログラムを一時停止したり、プログラム処理の流れを1行ずつ確認することができる。また、変数に併入されている値をプログラムの実行中に確認できる。

Eclipseのインストール

Eclipseのインストーラは、はEclipse Foundationのサイトからダウンロードする。

Eclipseのユーザインタフェースは英語表記である。Eclipseを日本語表記にしたい場合は、日本語化プラグインをインストールする必要がある。Eclipseの日本語化プラグインには「日本語化言語パック (サードパーティ版)」や「Pleiades - Eclipseプラグイン日本語化プラグイン」がある。

Pleiadesのインストール

  1. 「Pleiades - Eclipseプラグイン日本語化プラグイン」のサイトを開く。
    http://mergedoc.sourceforge.jp/pleiades.html
  2. バージョン、32ビット/64ビット、Full Edition/Standard Edition、Platform/Ultimate/Java/C/C++/PHP/Pythonなど、さまざまなバージョンがあるので、任意のインストーラをダウンロードする。
  3. ダウンロードしたzipファイルを展開して、任意のフォルダに配置する。

プロジェクト内のjarファイルをクラスパスに追加

jarファイルをプロジェクト内にコピーする。「パッケージ・エクスプローラー」ビューでjarファイルを選択して、右クリックメニューの[ビルド・パス] - [ビルド・パスに追加]を実行する。これで選択したjarファイルがプロジェクトのクラスパスに追加される。追加されたjarファイルは「パッケージ・エクスプローラー」ビューの「参照ライブラリー」下に表示される。

Eclipseを起動する

eclipse.exe [-clean]
-clean

Eclipse実行環境やOSGiフレームワークによってキャッシュされたデータを初期化してからEclipseを起動する。

Eclipseの操作

ショートカットキー メニュー
Ctrl + Shift + R [ナビゲート] - [リソースを開く]

プロジェクトを新規作成する

PHPプロジェクトの新規作成

  1. PHPエクスプローラーの右クリックメニューから[新規]-[プロジェクト]を選択する。
  2. 「新規プロジェクト」ウィンドウが開く。
  3. 「ウィザードを選択」で[PHP]-[PHPプロジェクト]を選択して、「次へ」ボタンをクリックする。
  4. 「PHPプロジェクトの作成」でプロジェクト名を入力して、「完了」ボタンをクリックする。

ソースコードのインデントを揃える

ソースコードのインデントを揃える操作を次に示す。

HTMLエディタのインデントを設定する手順を次に示す。

  1. 「ウィンドウ(Window)」メニューの「設定(Preferences)」をクリックする。
  2. 「設定」ウィンドウが表示される。
  3. [Web] - [HTMLファイル(HTML Files)] - [エディター(Editor)]をクリックする。
  4. 「スペースを使用したインデント(Indent using spaces)」にチェックを入れる。
  5. 「インデント・サイズ(Indentaion size)」にスペースの個数を入力する。
  6. 「適用(Apply)」ボタンをクリックする。
  7. 「OK」ボタンをクリックして、「設定」ウィンドウを閉じる。

JavaScriptスタイルの設定

  1. 「ウィンドウ(Window)」メニューの「設定(Preferences)」をクリックする。
  2. 「設定」ウィンドウが表示される。
  3. [JavaScript] - [Code Style] - [Formatter]をクリックする。
  4. 「New」ボタンをクリックする。
  5. 「Profile Nane」に任意の名前を入力する。
  6. 「Indentaion」タブをクリックする。
  7. 「Tab policy」に「Spaces only」、「Indentation size」にスペースの個数を入力する。

ソースコードをフォーマッタで成型する

エディタでCtrl + Shift + Fを押下することで、コードのフォーマットが実行される。

JavaソースコードからJavadocを作成する

  1. 「プロジェクト」メニューから「Javadocの生成」をクリックする。
  2. 「Javadocの生成」ダイアログが開くので、必要なパラメータを入力して「完了」ボタンをクリックする。

Eclipse保管アクション

Eclipseでは、ソースコードを保存するときにインポートの編成やコードフォーマッタの適用などを自動的に実行する「保管アクション」という機能がある。

メニューから[ウィンドウ(Window)] - [設定(Preferences)]を選択して、表示されたツリーからJava > エディタ(Editor) > 保管アクションをクリックする。「保管時に選択したアクションを実行(Perform the selected actions on save)」チェックボックスにチェックを入れる。

ゲッターとセッターを自動作成する

ゲッターとセッターを挿入したいソースプログラムの任意の位置で右クリックメニューから[ソース] - [getterおよびsetterの作成]をクリックする。

「getterおよびsetterの選択」ダイアログでフィールドを選択して、OKボタンをクリックする。

Eclipseプラグイン

おもなプラグインを次の表に示す。

プラグイン 説明
EGit Eclipseからバージョン管理システムGitを使うためのプラグイン
FindBugs Javaのソースコードにあるバグを解析する。
GEF Graphical Editing Framework
JDT Eclipse Java Development Tools
m2e Maven統合
Mylyn IDE tool for ALM (Application Lifecycle Management)
PDE Plug-in Development Environment
WTP SDK Web Tools Platform Software Development Kit
AmaterasERD ER図を描くためのEclipseプラグイン
AmaterasUML UMLを描くためのEclipseプラグイン
AmaterasStepCounter ステップカウンタ

serialVersionUIDの自動生成

serialVersionUIDをEclipseで自動生成するには、事前に次の設定を行う。

  1. [ウィンドウ]メニューの[設定]をクリックする。
  2. [Java] - [コンパイラー] - [エラー/警告]をクリックする。
  3. [潜在的なプログラミングの問題]をクリックする。
  4. [serialVersionUIDなしのシリアライズ可能クラス]の[警告]を選択する。
  5. [適用]ボタンをクリックする。
  6. OKボタンをクリックする。

上記の設定を行っていれば、java.io.Serializableインタフェースを実装したクラスに「シリアライズ可能クラス Class はlong型のstatic final serialVersionUIDフィールドを宣言していません」と警告が表示される。

警告が表示されているクラスのクラス名にマウスカーソルを当てると、コンテキストメニューが表示される。コンテキストメニューの[シリアルバージョンIDの追加]をクリックすると、serialVersionUIDフィールドが追加される。

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