IEEE (The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.)は電気工学・電子工学技術の標準化活動(規格の制定)を行っている非営利専門機関である。

IEEE 754

IEEEが定めた浮動少数点数の表現形式。単精度実数では符号部1ビット、指数部8ビット、仮数部23ビット、基数2で表現されている。倍精度浮動小数は符号部1ビット、指数部11ビット、仮数部52ビット、基数2で表現されている。

IEEE 802

米国で1980年にIEEEの802委員会が発足し、LANの標準化について話し合うことになった。その結果、1984年には委員会の合意した標準化案としてIEEE 802.1〜802.5が公表され、ほぼこれらが業界の標準となった。

LANではOSIのデータリンク層に相当する部分を物理層に依存した基本的な通信部分(Media Access Control sublayer: MAC)と相互の通信を制御するための物理層に依存しない部分(Logical Link Control sublayer: LLC)に分けている。LLCは物理層に依存しないために、異なるMAC/物理層に対して1つで済む。

IEEE 802シリーズの構成

MACサブレイヤでは物理媒体に接続された複数のコンピュータ間でのアクセス制御を行うプロトコルを定めている。LANでは物理的に一本の線を複数の接続機器で共有するため、同時に二つ以上の機器が媒体を使用しようとしたときの調停手段が必要となる。これがアクセス制御と呼ばれるもので、IEEE 802では、CSMA/CD、Token Bus、Token Ringの三種類が用いられている。

LANは通信距離が短く、通信機器の信頼性も高いため、広域網などに比べると電送誤りはほとんど起きない。したがって、データリンクで提供されているコネクション型プロトコルで用いられている誤り制御は複雑すぎる。したがって、コネクションレス型プロトコルを用いて、誤り制御などはさらに上位の層で行う方法を取ることが多い。そこで、LLCサブレイヤはコネクションレス型プロトコルのみを提供するクラス1と、通常のコネクション型を含んだクラス2の二本立てとなっている。

CSMA/CDは、Ethernet(EthernetはXerox社の商品名である)で利用されている。方式が単純であるために多くの製品が出ており、最も広く普及している。形状はバス型LANであり、アクセス方法は単純である。